愛しているから 好きにしろ
 
 そして、言いたくないけど迷ってる。

 晴人からの連絡がないのもそれに拍車をかけている。

 忙しいのだろう。

 私が連絡すればいいのだろう。

 でも私もしていない。それが答え。


 タカヤ先輩は決してキス以上のことはしないと言っていた。

 自分で決めろ、そう言った。

 そして昨日。帰り際に。

 「奈由。お前が俺のところへ来る気になったら、俺はお前をおそらく一生離さない。何があっても。その覚悟を決めて来いよ。」

 そう言った。

 まるでプロポーズ……。 

 付き合っていないのに……。どういうことなの?


 今朝はまだ微熱があって、授業を休むと詩乃に連絡した。

 心配してくれて、授業の帰りに寄ると言ってくれたけど、バイトも人がいないみたいだし、私は大丈夫だからシフト入ってと言った。

 授業のノートは必要だからお願いしたけど。晴人もいないしね。

 そして、最後に電話がかかってきて言われた。

 「奈由、チーフを問い詰めてあらかた聞いたから。私は奈由がこれから選ぶ結果について干渉しないよ。ただよく考えて。どんな結果でも、この状況を晴人に帰ってきてからキチンと話してね。それだけは、晴人の友人としてお願いします。」

 
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