愛しているから 好きにしろ
 
 夕方のせいか、お客さんはまばら。

 大学生もちらほらいる。

 働いてる人は、ホールに今は4人くらい。
 
 ここの制服可愛いな。色やデザインも好き。

 あ、詩乃が出て来た。隣に立つ男の子と話して、こちらを見る。

 あ、男の子がこっちに来た。

 「いらっしゃいませ。奈由さん。僕、ヒデです。初めまして。何にしますか?」

 茶髪のヒデ君は背が高い。さすが元バスケ部。180センチくらいありそう。

 「あ、初めまして。詩乃の友達の平野奈由です。えーっと注文は紅茶とプリンで」

 美味しくいただいてたら、詩乃に呼び出され、バックオフィスへ連れてこられた。

 「今日、店長いないんだけど。その代わりチーフやってる人がいるから、話聞いてくれるってさ」

 失礼しますと言って入ると、どーぞって声がする。

 ん?聞いたような。


 「三橋さん、連れて来ましたー、友人の平野です」

 え?お互い顔を見てビックリ‼️

 朝のイケメンお兄さん。


 「君、朝の……えーと平野サン」

 詩乃が私の顔と三橋さんの顔を見比べて

 「え?知り合いですか?」

 「そう、今朝初めて会った人。ドアにぶつかった」

 三橋さんは、ジャケットの代わりにここの制服を来ていた。でも、カッコいい。笑うとえくぼが左側にできる。

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