愛しているから 好きにしろ

 「えーと、バイトしたいの?どのくらい入れるかな?」

 「……あの。はい。これ……」

 前期のカリキュラムを見せる。

 「……ふーん。わかった。とりあえず明日からこれそう?」

 「はい。あの。はい。」

 焦って2回も繰り返した。
 
 「プッ……君、面白いね。顔を見てるだけでなんか和むわ……」

 むむっ‼︎また言われた。ぷーっ。

 「しかも、膨れっ面リスみたい。あはは」

 涙目を拭って三橋さんは言った。

 「じゃ、明日履歴書持ってきて。店長には伝えておくから。またね、平野サン」

 失礼な。なによ、なによ。
 
 
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