乳がん一年生
そして、気になっていた生理についての質問も投げかけてみました。
というのも、元々抗がん剤治療が始まると生理が止まるというのは説明を受けており、実際1回目の点滴からピタッと止まっていたのです。
通常であれば抗がん剤治療が終了すると生理も戻ってくるということだったのですが、ホルモン剤治療が入ると、女性ホルモンの分泌を抑制するわけですから戻ってこないこともあるということを、私は先生からではなくネットでの情報で耳にしていました。
しかし、薬局で薬剤師の方に生理がきていないという話をした際に、「先生に話されていますか？」と聞かれたこともあり、止まっていることをちゃんと報告したほうがいいのか聞いておくべきかなと思ったのです。
答えとしては、止まっていることではなく、反対に出血があった際に伝えてほしいとのことでした。
なぜなら、不正出血なのか通常の生理なのかを確認する必要があるからだそうです。
乳がんのホルモン剤治療の副作用のひとつに婦人科系の疾患リスクというのもあり、婦人科系の検診もしっかり受けなければならないようです……。

週末はお休みということもあり、治療自体は25回ですが、実質1か月半近く毎日通うことになった放射線治療。
途中、いつまで続くんだろうと途方に暮れそうになることもありましたが、終わってみるとあっという間だったような気もしています。
この治療中、ちょっとでも楽しみを見つけようと私がやってきたことは、通院途中に時々ランチをすることと、美味しいパン屋さんに寄り道することでした。
職場からの病院までの道のりの中で、一度行ってみたいなと思っていたカフェに立ち寄ったり、翌日のお昼のパンを購入したり、歩いているからこそ見つけた、おじいちゃんがやっている定休日以外も突然休みになるけれどとっても美味しい和菓子屋さんを見つけたりと、病気にならなかったら過ごさなかった時間を過ごせたので、そこは神様が与えてくれた楽しい時間だったと思うようにしています。

こうして大きな治療もなんとか寒さが本格的にやってくるまでに終えることができ、放射線治療終了の翌日からは仕事の時短勤務も解除。およそ9か月振りにフル勤務に復帰することができました。
< 32 / 35 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop