囚われのシンデレラーafter storyー


「な……っ、何だよ」
「そうやって、三枚目の人間が涙ぐましい努力をしている横で、イケメンはただ静かに佇んでいるだけで、女子の心を奪うんです。それが、悲しい世の現実なんですよ」

私は、佳孝さんと向き合う姿勢になり、何故だか熱くなって訴える。

「どうしてあずさが怒るんだ? でも、本当に、告白なんかされていないんだよ」
「嘘!」
「嘘じゃない。信じてくれ!」

佳孝さんが、私の腕を掴み真剣な眼差しを向けて来る。

なぜ――?

ここに並ぶ女子たちは、一体、何をしていたのか。

疑問符だらけになる。

あれかな。

あまりに孤高の美男子過ぎて、恐れ多くて告白なんて出来ない――。

そういうこと?

それなら、分からないでもない。

でも、待って――。

私の頭に、もう一つの仮定が浮かび上がる。

そして、次のアルバムで、高校生の佳孝さんを目の当たりにする。

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