囚われのシンデレラーafter storyー
「――ん、あずさ」
唇を重ねたままで名前を囁き、抱きしめる。
「やっ、だ、だめ」
抵抗しているようでまったくしていない。あずさが突き出すように身体を反らせて自らも舌を激しく絡ませる。
「さっきもしたのに……、また、する……の?」
とろりとした眼差しが、俺を縋るように見つめる。
この人は、本当に――。
もう、あずさのどんな表情も知り尽くしていると思っていたのに。
また、見たこともないような淫らで美しい表情で、俺の欲望を暴れさせる。
「あ――っ」
勢いよくその身体を抱き上げ、俺の膝に載せる。
「しなくていいのか? それで、耐えられる?」
片方の脚を持ち上げ、硬く張り詰めたものをわざと押し付けた。
「あずさに触れていたら、簡単にこうなる。俺は少しも耐えられない」
「あっ……、もう」
唇を激しく絡ませる。
「そんなに、も……っ、いやっ」
「いや? 何が、いや?」
唇を離し、すぐさまその耳を舌でなぶる。
「よしたか、さんの――ほ、しい」
その身を激しく捩らせながら、あずさが淫らに濡れた唇からそう零した。
「あずさ……っ」
いつもの俺が壊れる瞬間。
あずさの前でしか現れない、激しい欲情にまみれた自分。
一気に貫くと、あずさのしなやかな裸体が小刻みに震える。
その様さえ、可愛くてめちゃくちゃにしたくなる。
可愛くて可愛くて。
どうしようもなく。
狂おしいほどに愛おしい。
どこか冷めた心も、合理的な思考も。
すべてが消え失せて、ただ感情だけで埋め尽くされる。
「好きだよ、あずさ」
非合理的でただただ熱い感情が、心も身体も震わせる。
そんな自分になれるのは、あずさの前だけだから。
この腕の中にいる存在を、もう二度と手放さないように。
「私も――」
深くきつく抱きしめる。