囚われのシンデレラーafter storyー
「ただでさえ、我慢が効かないと言っているのに、そんなことを言って――」
ひときわ激しさが増した舌の動きが、私の身体をぶるぶると揺さぶる。
「俺を煽って、どうするつもりだ……?」
執拗に胸に触れながら、私を鋭い眼差しで見上げて来る。
そんな目で見られたら、また、溢れてしまう。
「だって、本当のこと、だから――」
「――」
小さく呻くような声が耳に届くと、いきなり、一番敏感なところに指が入り込んで来た。
「や……!」
「――凄いな……。こんなに濡らして。とろとろだ」
西園寺さんに、ばれてしまった。
「恥ずかしいから、言わないで……っ、あぁっ!」
長い指が、身体を捩る私に構わずゆっくりと掻き回して。否が応でも快感を高めて追い詰めて行く。
「恥ずかしがることはない。可愛いって言ってるんだ。そんなに、あずさも、したかったのか……?」
動きに緩急をつけながら、その指が攻めたて続ける。
「……ん。ずっと、ずっと、した、かった……西園寺さんに、して欲しかった――」
感じすぎて、短い呼吸を繰り返す。取り繕う余裕もなくて、正直に答えていた。
「どうして、そんなに可愛いことばかり言う?」
「ん――」
荒っぽく唇を奪われる。
西園寺さんの手のひらが私の頭を覆い尽くし固定するから、その激しいキスを深く受け止める。
何度も何度も角度を変えては、唇を塞がれた。
長い指が動くたび声が漏れ出てもキスがそれを遮る。
「俺に、会わないでいた時、自分でした……?」
「そんな、こと――!」
キスの呼吸の合間に、意地悪く囁かれる。
「……俺は、したよ。あずさのことだけ思い浮かべた」
掠れた吐息と声が、西園寺さんを恐ろしく色っぽくして。触れる耳も唇からも、とろとろに溶かされた身体の中心からも、快感が広がって身体を震わせ続ける。
「いつだって、俺が欲情するのは、あずさにだけだ」
「わ、私、も……っ」
息も絶え絶えにしながらそう言うと、また意地悪な言葉が吐かれた。