竜王の「運命の花嫁」に選ばれましたが、殺されたくないので必死に隠そうと思います! 〜平凡な私に待っていたのは、可愛い竜の子と甘い溺愛でした〜


(それにしても今日はいろんなことがあったな……)


 竜王様とお話しして、大きな竜の姿も見た。そのあとは食堂で働いて、そうそう、ギークという騎士に嫌がらせも受けたっけ。さっきの竜王様とのやり取りですっかり忘れていたけど、明日からはまた彼に気をつけなきゃ。


「竜王様の運命の花嫁、か……」


 未来の竜王である自分の子供に選ばれる、たった一人の女性。どんな人が選ばれるのか知らないけれど、きっとすべての竜人女性たちが納得する人なんだろうな。


(まあ、私には関係ない話だけど……)


 でも早くお妃様が決まってくれれば、私への非難は少なくなるだろう。国中がお祝いムードになって、きっとその話題で持ちきりだ。
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