竜王の「運命の花嫁」に選ばれましたが、殺されたくないので必死に隠そうと思います! 〜平凡な私に待っていたのは、可愛い竜の子と甘い溺愛でした〜
(本当に大丈夫かな? わざとバラすように動いたらどうしよう!)
しかしその心配は現実にならず、意外にも卵くんはお医者様の診察が始まったとたん、何も反応しなくなった。声も出さずにじっとしている。
「頭にコブもできてませんし、脈も正常ですな。一時的に気を失っただけだと思いますが、念の為、今日一日は安静にしてください」
「はい、わかりました」
アレルギーなどもない、本当に健康だけが取り柄みたいな私だ。安心してホッと息を吐くと、竜王様が「心配だから、基本的な健康診断もやってくれないか」と言い始めた。