竜王の「運命の花嫁」に選ばれましたが、殺されたくないので必死に隠そうと思います! 〜平凡な私に待っていたのは、可愛い竜の子と甘い溺愛でした〜
「リコは竜が好きだろう? リコの竜と話せるという能力を知った各地の領主から、おまえ宛てに依頼が来ている」
「依頼?」
「ああ、竜がらみで問題が起きていて、それを解決してほしいという依頼だ。やってみるか?」
それを聞いて間抜けな顔で開けていた口を、きゅっと閉じた。
(これは願ってもないチャンスなのでは? 私が役に立つってことを、国民に広げる良い機会よ!)
私はサッと手を挙げ、すぐさま宣言した。
「やります! ぜひとも、やらしてください!」
『ぼくもいく〜』
私が行くのだから、自動的に卵くんも行くのに。私はお腹を見てクスッと笑うと、みんなも私の張り切りぶりに笑っていた。