竜王の「運命の花嫁」に選ばれましたが、殺されたくないので必死に隠そうと思います! 〜平凡な私に待っていたのは、可愛い竜の子と甘い溺愛でした〜

 これが絶対に無難だ。まずは元の世界に帰る手段があるかどうかを確かめる。もし帰るのに時間がかかるにしても、その間に竜王の世話になっていたら絶対に反感を買ってしまう。科学捜査とかもなさそうだから、私が人知れず殺されても事故死扱いになりそうだわ。むしろバレないだろうから殺してやるという人が出てきてもおかしくない!


 私が鬼気迫る表情で話したからか、リディアさんは先程までの戸惑いの表情から、何か決心したような顔でうなずいた。


「……そうなのですか。いろいろとお考えだったのですね。わかりました! ではリコ様の身支度が終わる頃に、シリル様をここにお呼びしますね。これからのことはその時にお話しませんか?」
「いいんですか! ありがとうございます!」


(良かった! リディアさんはわかってくれた! シリルさんも話がわかるタイプだし、なんとかなりそう!)
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