竜王の「運命の花嫁」に選ばれましたが、殺されたくないので必死に隠そうと思います! 〜平凡な私に待っていたのは、可愛い竜の子と甘い溺愛でした〜
「リコ、申し訳ないですが、私はこれから騎士団の様子を見に行かなくてはなりません。寮の食堂へはリディアと一緒に行ってもらえますか?」
「わかりました! リディアさんお願いしていいですか?」
「もちろんです」
今日のところはとりあえず、挨拶だけでいいらしい。様子を見て働くのが無理だったら止めていいと言われたが、そんな我儘を言うわけがない。むしろ働けるなら、今日からでも働かせてもらいたい。
「リコ、無理しなくていいぞ」
そう言うと竜王様は部屋を出て行った。横でシリルさんが「私はこれから騎士団の後始末がありますからね!」と嫌みを言っているけど、知らんぷりだ。