婚約破棄寸前の令嬢は、死んだ後に呼び戻される
しかし2人はそれからも年々仲良くなっていくし、将来の夢も決めていた。聞けば2人の夢は2家族6人で同居して、カフェを開くことらしい。これには親の俺達も、ものすごく喜んだ。なんならすぐに叶えられるよう、金まで貯め始めた。エドワードの親父なんか店の設計図まで書こうとしてたから、それはさすがに止めたけど。
そして2人が15歳になった頃、本格的に婚約をさせてほしいと言ってきた。この国では16歳で結婚できる。早い方ではあるがめずらしくもないから、少し苦笑いしながら了承したんだったな。エドワードの親父は、さっそく設計図を書き始めた。
最近じゃあ2つの家をつなげる改装話まで出はじめて、6人でワイワイ楽しく夕飯を食べるのがものすごく幸せだ。
妻は「あなたは昔からサラと離れ離れになるのは嫌だ! と愚痴ってたから本当に良かったわね〜」とケラケラ笑ってる。まったく妻だってサラが産まれた時には、遠くにお嫁に行かせたくないなんて言ってわんわん泣いていたくせに。
そんなわけで今日という日は、両家族が待ちに待った結婚式だ! まあでも 2人にとっては通過点みたいなもので、気楽にやるんだと思ってた。それなのに目の前にいる幸せいっぱいのはずのエドワードは、さっきからずっと泣いている。