婚約破棄寸前の令嬢は、死んだ後に呼び戻される
なぜ僕はあの時サラにひどい事を言ったのだろう。なぜ君に追いつけなかったのだろう。追いついて君にぜんぶ謝れたらいいのに。すべてが後悔だらけで君の笑顔さえもう思い出せない。
「あと1回だ……次が最後のチャンスなんだ……」
もう魔力を貯める力も弱っている。魔力の巡りも悪く薬は飲んでいるがあと1回が限度だろう。正直サラを呼び戻すことができても、僕の命はすぐにつきる。それでも君にもう一度謝れるなら、何も後悔はない。
サラ……君に逢いたい。
「……ド、エド!」
なんだろう? サラの声が聞こえる。また夢を見ているのか? でもまたこの夢から覚めたら1人で……
「エドったら!」
あまりにも近くで聞こえてくる声に、ぱちりと瞼を開ける。目の前にはサラがいた。あれ? なんだか大人っぽいな。15歳には見えない。
「どうしたの? すごいうなされてたよ。寝汗もすごい」
「……え? サラ?」
「サラだけど? どうしたの?」
そこでようやくここが現実で僕たちは生まれ変わって夫婦になっているのを思い出す。今は夜中で2人でベッドに寝ていた。