若旦那様の憂鬱
今日は休日、学校はない。

でも、バイトを休めって言われたから何もやる事なくなっちゃったな。

母も義父も忙しく休む暇もない。

ほとんど平日は寝に帰るだけのようなもんだ。
それでいて広すぎるこの家は1人じゃ寂しくて。

私も早く家を出たい。

花は密かに考えている。

その為にもアルバイトを沢山して資金を貯めたいのにな…。

柊生の事だからきっと従わずにバイトに行ったりしたら、後で大事になりそうだし。

花は仕方なくバイト先に連絡を入れる。

柊生が用意してくれた朝食を食べながら、
今日一日何をしようか考える。

何気なく食べたさつまいも入りのお味噌汁が思いのほか美味しくてびっくりする。

柊君はやっぱり何でも出来ちゃうんだな。
と、花は感心する。
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