彼は『溺愛』という鎖に繋いだ彼女を公私ともに囲い込む【episode.1】
「兄さん、紹介します。僕の秘書の森川菜摘さんです」
「初めまして。森川と申します。どうぞよろしくお願いいたします」
「ほう、噂の彼女か。弟は強引なところがあるから、大変だろう。公私ともによろしくね」
「……兄さん!」
「知らないわけないだろう。お前、父さんのこの間の見合い話、何件目だと思ってる」
「森川さん、初めまして。お電話で何度かお話して、とても良い方が秘書なんだなあと思っていました。陽樹さんの妻で秘書の京子です。よろしくお願いします」
結んだ長い髪が前へ滑るように流れる。本当に綺麗な人。
「さて、取引に関することは電話とメールで昨日から連絡もらっていたから、午前中出来る範囲で社内に根回しと確認はすんでいる。そちらは、とりあえずあとで話すとして、森川さんを連れてきた理由から聞くとしようか。まあ、分からんでもないが」
座るように促され、遠慮しながら彼の隣に座る。目の前にコーヒーが出され、お盆を下ろした京子さんも専務の横に座った。
「兄さん。義姉さん。森川さんはプライベートでも僕の大切な人です。いずれ、一緒になりたいと思っている。父さん達にはもう少ししてから紹介するつもりだったが、いろいろ不都合が生じてきた。それで、兄さん夫婦には先に紹介して、援護射撃を頼みたい」
驚いて、彼を見やる。突然どういうこと?
「初めまして。森川と申します。どうぞよろしくお願いいたします」
「ほう、噂の彼女か。弟は強引なところがあるから、大変だろう。公私ともによろしくね」
「……兄さん!」
「知らないわけないだろう。お前、父さんのこの間の見合い話、何件目だと思ってる」
「森川さん、初めまして。お電話で何度かお話して、とても良い方が秘書なんだなあと思っていました。陽樹さんの妻で秘書の京子です。よろしくお願いします」
結んだ長い髪が前へ滑るように流れる。本当に綺麗な人。
「さて、取引に関することは電話とメールで昨日から連絡もらっていたから、午前中出来る範囲で社内に根回しと確認はすんでいる。そちらは、とりあえずあとで話すとして、森川さんを連れてきた理由から聞くとしようか。まあ、分からんでもないが」
座るように促され、遠慮しながら彼の隣に座る。目の前にコーヒーが出され、お盆を下ろした京子さんも専務の横に座った。
「兄さん。義姉さん。森川さんはプライベートでも僕の大切な人です。いずれ、一緒になりたいと思っている。父さん達にはもう少ししてから紹介するつもりだったが、いろいろ不都合が生じてきた。それで、兄さん夫婦には先に紹介して、援護射撃を頼みたい」
驚いて、彼を見やる。突然どういうこと?