彼は『溺愛』という鎖に繋いだ彼女を公私ともに囲い込む【episode.1】
彼が望むのは、公私ともにいること。
ずっとそうすることが私にとっても幸せだと思っている。
「ありがとう」
彼の小さな声が横から聞こえる。
「そう。君さえ良ければそうしなさい。うまく移れるようにするよ」
「……はい」
「ちなみに京子もそうだが、公私共側にいるのはいろいろやりやすい。体調管理も出来て、お互いいらぬ心配をすることもない。つまり俊樹の考えも同じなんだろう。今回の取引の理由が君だと聞いたときはびっくりしたけれどね」
京子さんも話す。
「森川さんのすばらしさは今までの秘書同士のお付き合いで私はわかっていましたから、知らぬ人が妹になるよりはずっといいと陽樹さんにはお伝えしていました」
「ありがとうございます。ただ、彼のご両親が私のようなものを俊樹さんの伴侶に選んで頂けるか、それが心配です。私の実家はただの喫茶店経営です。こちらの会社の利益になるような家柄ではありません。それに……」
ずっとそうすることが私にとっても幸せだと思っている。
「ありがとう」
彼の小さな声が横から聞こえる。
「そう。君さえ良ければそうしなさい。うまく移れるようにするよ」
「……はい」
「ちなみに京子もそうだが、公私共側にいるのはいろいろやりやすい。体調管理も出来て、お互いいらぬ心配をすることもない。つまり俊樹の考えも同じなんだろう。今回の取引の理由が君だと聞いたときはびっくりしたけれどね」
京子さんも話す。
「森川さんのすばらしさは今までの秘書同士のお付き合いで私はわかっていましたから、知らぬ人が妹になるよりはずっといいと陽樹さんにはお伝えしていました」
「ありがとうございます。ただ、彼のご両親が私のようなものを俊樹さんの伴侶に選んで頂けるか、それが心配です。私の実家はただの喫茶店経営です。こちらの会社の利益になるような家柄ではありません。それに……」