俺様弁護士は激愛を貫きとおす
 誰かとシャワーなんてしたことはない。
 もちろん、子供の頃に親と一緒にお風呂に入ったのはノーカウントだ。

 そしてその時優羽は思いついた。
(シャワーより、お風呂の方がまだマシかも!)

 お風呂ならば、お湯を張って入浴剤を入れたらまだ見えにくいような気がする。

 なぜ、城ヶ崎が一緒に入るということにこだわるのか分からないが、それなら一緒に入ってもいいと思った。

「昂希くん! 今お湯を張るから、ちょっと待ってね」
「シャワーでいいだろ」
「お湯に浸かりたいの。それなら一緒でもいいから」

 シャワーでいいのにと言う城ヶ崎をなだめつつ、お風呂にお湯を張って入浴剤を投入し、なんとか見えないことを確認して一安心した優羽だ。

 足りなかったら、入浴剤を追加投入するところだった。

 バスルームには城ヶ崎はさっさと入ってしまったので、後から入る優羽は意を決して洗面所で服を脱ぎ、タオルを当ててバスルームに入る。城ヶ崎は湯船に入ってくれていた。
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