俺様弁護士は激愛を貫きとおす
「あ……の、なんか零れ……」
 すかさず城ヶ崎の指が隘路に触れる。ぬるりとした感触と一緒にくちゅっという音がして、思わず優羽は城ヶ崎にしがみついてしまった。

「すごく濡れてる。お湯じゃないよな」
 濡れている指先を見せられて、顔が真っ赤になってしまった。

「し、知らない……」
「優羽、俺は一度経験したことは忘れない。前にも言ったよな?優羽には気持ちいいことをしてやるって。俺は全部覚えてる」

 確かに以前そう言われたことは覚えている。だから、触れるところが的確なんだろうか。その指の動きひとつひとつが確実に優羽を昂らせているような気がする。

「あまりそういうことが得意じゃないだったか? 優羽にそんな意識を植え付けた奴は後悔するといい。こんなに感じやすくて、とろとろになって可愛くて、甘えたな優羽を見られなくて残念だな」
「甘えた?」

「知らないとかって舌っ足らずな声出して、いいとか、もっととか言う優羽は可愛い。なあ、俺だけに甘えて俺だけに蕩けろ」

 いつも城ヶ崎は優羽をとても欲しがってくれるから、もっと見せても自分を委ねてもいいのかと思ってしまう。
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