俺様弁護士は激愛を貫きとおす

10.あなたが幸せなら私も幸せ

 まどろみの中から徐々に目が覚めてきて、優羽は温かいぬくもりに包まれていることに気づく。そのぬくもりは優羽の全身を包んでいて優羽もそれを抱き返した。柔らかく額や頬に唇が触れるのを感じる。

「ん……」
「まだ早い。寝ていていいぞ」
 散々した後に寝落ちするように眠ってしまったんだろう。城ヶ崎は優羽の肌に触れながら、低く囁いた。

「うん……。何時?」
「5時くらいだ」
「帰る?」
「ああ。一旦帰って支度して出勤だな。シャワー借りるぞ」

 ごそごそと隣で動いている気配がして優羽は目を開ける。すると朝の陽ざしの中で優羽を優しく見下ろしている城ヶ崎と目が合った。

 城ヶ崎は下着は履いていたけれど、上半身は裸のままだ。明るいところで見ると、綺麗についた筋肉や無駄のない腹部などがとても綺麗で、こんな人に抱かれてしまったのかと思うと本当に戸惑ってしまう。

 優羽は思わず、掛布団で自分の身体を隠してしまった。
 そんな優羽の仕草にも城ヶ崎は軽く笑う。
「昨日、たくさん見た。もっとエロいところも」
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