俺様弁護士は激愛を貫きとおす
「ん、サンキュ。なんだ、起きたのか?」
「二度寝したら起きられなくなりそうだったから」
「まあ、それもそうか」

 ガラッとバスルームの扉が開いてお湯を滴らせた城ヶ崎が姿を見せる。当然フルオープンだ。

「やぁぁんっ、もう! びっくりするでしょう!」
「そんなに驚くことか?」
 手にしていたタオルを優羽は城ヶ崎に押し付けた。
「使ってね! あと、ドライヤーはここだから」

 その見事な裸体から顔を逸らしつつ、優羽はドライヤーの入ったキャビネットを指さした。
「分かった」
 濡れた髪をかき上げて、城ヶ崎が苦笑している。優羽は慌てて洗面所のドアを閉める。

 だって、だって……み、見た……。
 優羽はそんなに経験がある方ではないけれど、あんなところまでカッコいいってどういうことだろう?

 突然目に飛び込んできたから驚いてしまったけれど、いやな気分ではなかった。

 とにかく驚いてしまったのと、嫌な気持ちではなかったということだ。
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