俺様弁護士は激愛を貫きとおす
 高校の時の面影があって、岡本だとすぐに分かった。それでもとても大人びているのはきっと向こうも同じように感じているはずだ。相変わらず明るくて人をひきつける雰囲気のある人だった。

「岡本くん、こんばんは」
 岡本は優羽の隣に座って、バーテンダーに水を頼む。仕事中なんだと笑っていた。

「昂希とメシだって?」
 城ヶ崎がどこまで話しているか分からなくて、優羽は口元に笑みを浮かべつつ曖昧に頷く。
「なんか、抜けられない仕事があって遅くなるから、吉野さんについていてやってくれって言われたよ」
 岡本はくすくす笑っている。

「甘やかされてるのかしら?」
「そうとも言うけど、俺ら同級生からすると意外でもあり、必然でもある感じ」
「どういうこと?」
「『窓際のお姫さま』」
 優羽は首を傾げた。

「そう呼ばれてたよ。吉野さん」
「なにそれ」
 かぁっと顔が熱くなるのを優羽は感じた。多分真っ赤だろうが、こんなことを聞かされたら真っ赤になっても仕方ないと思う。
 お姫さまは恥ずかしすぎる!
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