俺様弁護士は激愛を貫きとおす
「君は優羽の同僚?」
「いえ! とんでもない! 後輩です。吉野さんは大先輩ですよ」
 慌てて両手を振る藤井に城ヶ崎は笑顔を向けた。

「よし、ご馳走してやろう。君も一緒においで」
「えー? いいんですかぁ?」
「もちろん。このビルの中にはレストランもあったな。君、寿司は食べれる?」
「きゃーっ、大好きですー!」

 確かにビルの中にはいくつか飲食店がある。その中でも気軽にランチで入れる店と、いくらランチとはいえ入れない店もある。

 その寿司屋は高級過ぎて入れない店舗だ。ランチでも驚く程のお値段がついている。

 そこをご馳走する、と言うのだから、それは藤井のテンションが爆上がりする気持ちも分からなくはなかった。

「昂希くん? いいの?」
「たまにのことだからな。それに本当は二人でいくつもりだったんだろ? お邪魔させてもらうのは俺の方だからな」

 こういうところは城ヶ崎は本当にそつがない。
 普段優羽はあまり会社でプライベートを見せることはない。
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