俺様弁護士は激愛を貫きとおす
「……!」
「真っ赤なんだよ、優羽。そんな顔したらたまらないだろう」
「お……驚いちゃって……」

「俺もだ。仕事している優羽、ちょっと普段よりきりっとしていて、少しいかがわしい気持ちになるな」
「変なこと言わないで」

 城ヶ崎は慣れた様子でプロジェクターとパソコンを繋ぎながら、スクリーンに映し出された画面を確認していた。
 そうして澄まして優羽に声をかける。
「オフィスラブってこんな気持ちか」
「もう!」

 優羽だって、パソコンを見る城ヶ崎や、こんな会議にも慣れている様子を見ていて胸がどきどきいうのを止められなかった。

 それにまさか顔を合わせるなんて、思いがけないことだったから顔まで赤くなってしまったのだ。

「セクハラとか言うなよ?」
「言わないわよ。では城ヶ崎様、こちらで私失礼いたしますね」
「ありがとう」
 すごく堂々としていて、カッコいいし本当にどうしていいか分からないのは優羽の方だ。

 椅子に座ってパソコンでの作業を開始していた城ヶ崎が顔を上げた。
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