俺様弁護士は激愛を貫きとおす
 その時点でプライベートならお断りだとさっさと城ヶ崎は断り文句を口にした。

「プライベートなお誘いはお断りしているんです。けど、お声を掛けて下さってありがとうございます」

 相手はクライアント企業の社員だ。これくらいの対応はいつものことだった。
 さらりと流したのだが、その後がいつもとは違った。

「それって、うちの女性社員とお付き合いされているからですか? その件についてもお耳に入れておきたいことがあったんですけど」
「女性社員……」

「弊社の社員が、その……すごく城ヶ崎先生につきまとっていたって」

 つきまとっていた?
 逆だ。城ヶ崎の方が許されない方法で優羽に執着していたはずだ。

 先日も優羽が社内で噂になっていると言っていたが、なぜそんな話になっているのか。

「なぜ、そんなことを?」
 城ヶ崎が興味を持った雰囲気だったのが嬉しかったのか、とても法務を扱うとは思えない様子で彼女は嬉々として教えてくれた。

「あまり評判の良くない方みたいなので」
「そうなんですか?」
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