俺様弁護士は激愛を貫きとおす
その立場に感謝して、返すことができることはしっかり返したい律儀な性格でもある。そして城ヶ崎は一つのことに集中するとなると徹底的にこだわりぬくところがある。別の言い方をすれば一定執着心が強いことは自分でも分かっていた。
一方考え込み出した城ヶ崎を見て、片桐は渡米のことを考えているんだろうと思う。
城ヶ崎家の血を色濃く継いでいて、甥ながらも昂希は触れることも躊躇われるほどの整った美形だ。
この甥っ子の溺愛する彼女というのはどんな人物なんだろうと大変に興味を持った。
◇◇◇
その日優羽は課長にミーティングスペースに呼ばれた。
「吉野さん、困っていることはないですか?」
突然の質問だった。
(困っていること?)
今のところは特にない。仕事はとても順調だ。
上司からの仕事の依頼も適切だし、時折無茶振りはあるけれど、それもできない範囲ではない。通常業務の範囲だ。
「いえ? 特にはありません」
「そうか……」
一方考え込み出した城ヶ崎を見て、片桐は渡米のことを考えているんだろうと思う。
城ヶ崎家の血を色濃く継いでいて、甥ながらも昂希は触れることも躊躇われるほどの整った美形だ。
この甥っ子の溺愛する彼女というのはどんな人物なんだろうと大変に興味を持った。
◇◇◇
その日優羽は課長にミーティングスペースに呼ばれた。
「吉野さん、困っていることはないですか?」
突然の質問だった。
(困っていること?)
今のところは特にない。仕事はとても順調だ。
上司からの仕事の依頼も適切だし、時折無茶振りはあるけれど、それもできない範囲ではない。通常業務の範囲だ。
「いえ? 特にはありません」
「そうか……」