俺様弁護士は激愛を貫きとおす
 肌に直接当たるサラリとした感触のシーツ、一方で優羽をしっかりと抱きしめる心地よい腕と胸。
 優羽はそうっとその顔を見る。

 そして大きなその瞳がこぼれ落ちんばかりに見開かれた。
 目の前にいたのは昨日同窓会に参加していた城ヶ崎昴希(じょうがさきこうき)だったからだ。

 サラリとした黒髪、目を閉じていてすら端正な顔立ち。目を開ければ、俺様とも言われるくらいに意志の強い瞳が覗くはずだ。

 この人に逆らう人を優羽は見たことがない。涼しげな目元が印象的ではあるが今はそれは閉じられていて、規則的な呼吸音が聞こえていた。

 優羽がみじろぎしたことで気がついたのか「ん? 吉野?」と声をかけてくる。

(一体……一体何があったのかしら⁉︎)
 優羽自身、昨日の記憶が飛んでいた。
 優羽は昨日のことを一生懸命思い出そうとしていた。

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