俺様弁護士は激愛を貫きとおす
17.お礼は形にしてもらおう
ドアを開けるといつもは冷たくて暗くてシンと静まり返った部屋の中が明るく、ほわっと温かかった。
「ただいま」
そんなふうに家の中にいる人に声をかけるのはどれだけ振りだろうか。
「昂希くん? お帰りなさい!」
温かな部屋の中からパタパタっとスリッパの音がしてエプロンを付けた優羽が出てくる。
ドアをあけたキッチンからは何か作っているのだろう料理のいい匂いがした。
──これを幸せと言わずしてなにを幸せと言うんだろう。
少し上気した表情の優羽が城ヶ崎の目の前までやってきた。
「お疲れさま。今日はね、チキンソテーなの。レモンクリームのソースなんだけど、もしお口に合わなかったら教えてね?」
優羽も緊張しているのか、城ヶ崎の顔を見て、堰を切ったように口を開く。いつもの優羽ではあまり見ない姿に城ヶ崎はふっと笑った。
「ただいま、優羽」
「お帰りなさい」
慌てて話し出してしまった自分を恥ずかしく思ったのか、ふわりと頬を赤く染める。
「ただいま」
そんなふうに家の中にいる人に声をかけるのはどれだけ振りだろうか。
「昂希くん? お帰りなさい!」
温かな部屋の中からパタパタっとスリッパの音がしてエプロンを付けた優羽が出てくる。
ドアをあけたキッチンからは何か作っているのだろう料理のいい匂いがした。
──これを幸せと言わずしてなにを幸せと言うんだろう。
少し上気した表情の優羽が城ヶ崎の目の前までやってきた。
「お疲れさま。今日はね、チキンソテーなの。レモンクリームのソースなんだけど、もしお口に合わなかったら教えてね?」
優羽も緊張しているのか、城ヶ崎の顔を見て、堰を切ったように口を開く。いつもの優羽ではあまり見ない姿に城ヶ崎はふっと笑った。
「ただいま、優羽」
「お帰りなさい」
慌てて話し出してしまった自分を恥ずかしく思ったのか、ふわりと頬を赤く染める。