俺様弁護士は激愛を貫きとおす
 そう言って城ヶ崎が触れた優羽のあわいからは、くちゅっと濡れた音がした。

 見られていることも、そんな音をさせるほどに濡れてしまっていることも、全てが優羽をいたたまれなくする。

「濡れて透けてるのもいいけど……」
 さっきからずっといやな予感はしていた。そんなことには構わず城ヶ崎は下着をずらして、優羽のその部分に口をつけたのだ。

「やぁ……んっ」
 舌や唇の感触は指と違って、滑りを伴って温かく柔らかい。

 その頼りないような、もどかしい感覚すら優羽の背中をぞくぞくっとさせるようなものだった。

 自分でも分かる。
 トロリと狭間からなにかが零れている。

 顔の上を跨ぐという中途半端な体勢は少しでも気を許したら、城ヶ崎の上に腰を下ろしてしまいそうで、優羽は必死でそうならないように、目の前の壁に手をついた。

 甘く喘ぎながら、ゆるゆると何度も感じる場所を舌で愛撫される感触をひたすら感じるだけだ。
 不安定だから、顔を蹴飛ばすのが怖くて、止まることなく過剰に与えられ続けるその愉悦を堪える。
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