俺様弁護士は激愛を貫きとおす

1.『窓際のお姫さま』

　高校の時の同級生から連絡があったのは一ヶ月程度前のことだと思う。

『同窓会のお誘い』
　そんなメールアプリへのメッセージで、伝言ゲーム感覚で人を集めているから、最終的にどれくらい集まるかは幹事しか分からない、なんていう適当な会だった。

　でも実際に行ってみたら二十人程集まっていて、みんでわいわい盛り上がってしまった。
　同窓会なんて何年ぶりだろうかというくらい久しぶりで、優羽自身も楽しかったから、なんかすごく飲んだ気がする。

　城ヶ崎は最初からの参加ではなくて、途中からの参加だった。顔を出した瞬間にみんなが群がって、人気者だったからあちこちで引っ張りだこになっていた。
　そんな姿を少し離れたところから見ていたのは覚えている。

「優羽、話さなくていいの？」
　優羽とは同じクラスで仲の良かった早紀がそんなふうに言ってくれていたのも覚えている。

「囲まれちゃってるもの。後でいいよ」
　優羽は笑って髪を耳にかけた。
　城ヶ崎はクラスでも人気のある華やかな生徒で、反して優羽は割と地味な方だった。

　たった一度接点があったのは、文化祭でクラスで演し物をした時に相手役に選ばれてしまった時だけだ。
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