俺様弁護士は激愛を貫きとおす
 実際に城ヶ崎も最近は企業案件なども徐々に任されるようになっていた。

 どこの企業に行っても、弁護士であるというだけでかなり女性からのアプローチはある。それなりにいいかな、と思う女性とは交際に発展したこともある。

 けれど、続くことはなかった。多忙なことも原因の一つだったし、単に多忙だからではなく一番面倒なのが浮気を疑われることだ。
 否定することも面倒くさい。

 それほどに信じられないのなら、そもそも信頼関係が築かれているとは言えず、信頼関係が築けないのであれば恋人ではないと城ヶ崎は考えていた。
 だから、少しでも疑うような言葉が出てくれば容赦なく切った。

 そんな中であの同窓会があったのだ。
 会場の中に入って、城ヶ崎は一瞬で優羽に目を奪われた。
 あいかわらずふわりとした癒し系の雰囲気。

 優羽と話してみたかったけれど、優羽は他のクラスメイトと話していたし、城ヶ崎もつかまってしまってなかなか近づけなかった。
 やっと一息ついて、優羽のいるテーブルに辿り着く。

 優羽は学生の頃から仲が良かった山口早紀と話をしていた。優羽はうっすらと化粧をしていて大人びた雰囲気になっていて、さらに透明感のある美人になっていた。
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