俺様弁護士は激愛を貫きとおす
 そのキャンドルの光が反射して、店内の雰囲気は落ち着いていながら煌びやかだ。

 先日のレストランもそうだが、城ヶ崎は店をよく知っているらしい。

「こんな感じだが、出てくる料理は普通に大皿だったりするからな」
「素敵なお店ね」

 ウエイターに席を案内されて、メニューを受け取った城ヶ崎はそれを優羽に渡す。
「好きなものを頼めよ?」

 店の雰囲気からして、安くはないだろうとは思ったが、高すぎるということもない。
 これくらいなら大丈夫と本格的にメニューを見だすと、ふっと笑う気配がした。

 優羽は顔を上げる。
「どうしたの?」
「ご馳走様してやるから」

 今までの経緯からして、果たしてこの人にご馳走になってしまうことは良いのだろうかと優羽は微妙な気持ちだ。
 城ヶ崎は優羽を見て楽しそうにくつくつ肩を揺らして笑っていた。

「そんなに警戒しなくていいぞ。こんな時間まで頑張っていた優羽へのねぎらいだからな。メッセージにも気づかないくらい夢中になってたんだろ。トラブルか?」
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