俺様弁護士は激愛を貫きとおす
「リビングの他は隣に寝室があって倉庫代わりの小部屋があるだけなんだ。1LDKSだからこのクラスのマンションにしては小さい方だな」
「そうなの? 素敵なお部屋だと思うけど」

 部屋の中に入り、リビングのドアを開けると真正面は全面が大きな窓だ。その窓からは小さく光る地上の明かりが星を撒いたかのようにキラキラと輝いて見える。

 広いリビングには大きな黒いソファが置いてあり、ガラス製のローテーブルもモダンなデザインでとてもシンプルで城ケ崎らしい部屋だった。

 ソファの横に城ケ崎がカバンを置く。そしてソファに座った。
 なんとなく居場所がなくて立ち尽くしていた優羽に向かって手を伸ばしてきた。

「そんなところで立っていないでこっちに来れば?」
 優羽がそっと近づくと手を取られた。強く手を引かれると腕の中に倒れこんでしまう。城ケ崎はそれを悠々と受け止める。

 優羽を抱きしめた城ヶ崎はその耳元で囁いた。
「約束、守れるよな? 優羽」
 優羽は腕の中から城ヶ崎を見る。

 約束を反古にすることなんて絶対に許さないくせに、強い瞳で優羽を射抜くように見てくるくせにそんなことを言う。
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