太陽と月の恋
イブの約束
12月はとにかく陽が短い。
職場を出るとキュッと空気は冷たいし既に暗くて、目の前の昭和の頃につくられた白い自治体施設のドアから出てきたおばさん達が「あらー、もう真っ暗」と騒いでる。
どうやらみんなで正月飾りを作ったらしく、それぞれの紙袋やらエコバッグからその先端がはみ出している。
私もいつかはクリスマスよりも年末年始に意識が向くようになるのだろうか。
吐き出された息は白く上って消えた。
ストールに顔を埋め、そろそろトレンチコートでは限界だと悟る。
大通りに出ると、いつもより人が多いし、どこからかゴスペルの歌声が響いてくる。
オフィスビル一階の木々は不貞腐れたようにライトを身体中につけてるし、そこから出てきたサラリーマンは見ないようにスマホに目を落としたまま歩いている。
私はどうだろう。
肩にかけたナイロンのトートバッグを持つ手にギュッと力が入った。
私は、変わらずジム通い。
別にクリスマスなんて関係ない。
私は私の生活だから。
そう思いながらも、商業施設前に飾られた真っ白なクリスマスツリーを見上げる。
きれい。
好きな人と一緒に見たら、見れてたら、良かったなあ。
職場を出るとキュッと空気は冷たいし既に暗くて、目の前の昭和の頃につくられた白い自治体施設のドアから出てきたおばさん達が「あらー、もう真っ暗」と騒いでる。
どうやらみんなで正月飾りを作ったらしく、それぞれの紙袋やらエコバッグからその先端がはみ出している。
私もいつかはクリスマスよりも年末年始に意識が向くようになるのだろうか。
吐き出された息は白く上って消えた。
ストールに顔を埋め、そろそろトレンチコートでは限界だと悟る。
大通りに出ると、いつもより人が多いし、どこからかゴスペルの歌声が響いてくる。
オフィスビル一階の木々は不貞腐れたようにライトを身体中につけてるし、そこから出てきたサラリーマンは見ないようにスマホに目を落としたまま歩いている。
私はどうだろう。
肩にかけたナイロンのトートバッグを持つ手にギュッと力が入った。
私は、変わらずジム通い。
別にクリスマスなんて関係ない。
私は私の生活だから。
そう思いながらも、商業施設前に飾られた真っ白なクリスマスツリーを見上げる。
きれい。
好きな人と一緒に見たら、見れてたら、良かったなあ。