君の答えを、教えて。
夕方で、教室には誰も残っていなかった。

もうすぐ日が暮れる。

太陽が落ちて、月が昇ってくる。

夜が来る度に考えるんだ。

どうして朝が来るのかなって。

ずっと夜でいればいいのに。

『明けない夜はない』じゃなくて、『明けない夜はある』だったら良かったのに。

誰もいない教室、窓の外はもうすぐ暗闇に浸り、親はそろそろ心配する。

いや、どうだろうね。

わたしの親は他の親と違って子供なんて眼中にないんだから。

お姉ちゃんはもう大学生だしひとり暮らししてるから関係ない。

彼氏だっているみたいだし、毎日が充実してそうだ。

それじゃあわたしは?

ちゃんと充実してるの?

……してるわけないでしょ。

これを見てどうしたらそういう考えにいたれるのか教えてほしいぐらい。

クラスではゴミ扱い。

もう空気に馴染んでしまった。

喋る相手だっていないし、いろんな意味で距離もある。
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