跡取りドクターの長い恋煩い
 「だからか~! ずっと思ってたの。
宗司くんって非の打ち所がなくてまさにスパダリそのものだって!
 今すっごく納得した。
すごーい! 素敵~!」

 ああ……神よ……ありがとうございます!

 笑美里はやっぱり女神様だった。
引かれるどころか「素敵」だって!
 
 「ひ、瞳に言われたんだ。
『笑美里のためのスパダリを目指しなさい!』って。
 だから俺は、料理を覚えて、笑美里に苦労させないように……」

 「うそ……それ本当? 私のため?
 彼女も作らずに部長さんやって?
 信じられない……」

 あ、マズい。言い過ぎた。
やっぱり気持ち悪いよな……。

 「……宗司くん、ありがとう~‼」

 ……ああ……俺もう死んでもいい。

 「……笑美里、じゃあ、俺と付き合ってくれる?」

 「私、恋愛初心者だけど……いい?」

 「あ、当たり前だ! 俺も初めてなんだから、だから俺たちお似合いなんだろう?」

 「ふふふ、うん! よろしくお願いします」

 やったー‼ 俺の努力、実りました!
 両想いで恋愛スタートです!
 
 
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