跡取りドクターの長い恋煩い
 冷静に考えればダメだとわかっているのに、笑美里が震えているその隣に滑り込んだのだ。

「そーしくん?」

 笑美里は暖をとろうとしたのか、俺にすり寄ってきた。

「あったかい……」

「笑美里……」

 夢にまで見た、笑美里の下着姿。
俺は夢中で抱きしめた。

「……ふふふっ……やだぁ〜……」

 くすぐったそうに笑う笑美里。あの時と全然変わっていない。
 抱きしめているその全てが滑らかで柔らかい。

「ん……そーしくん……」

 俺の腕の中から上目遣いに見上げるその目には明らかに欲望の陰があった。

 ドクン……いいのか?

 そっと、笑美里の反応を伺いながらキスをした。

「ん、あ……」

 閉じていた唇が少し開いた。
 俺はすかさず舌を滑り込ませる。

「あ、ふぁ……」

 笑美里はされるがままだ。
 眠たいのか?
 それとも気に入ってる?

 あの小学校の時の笑美里との経験しかない俺には、判断のつけようがない。

 でも自分が止まらなくなっていることだけはわかっていた。

 口付けながら、笑美里の下着に手を伸ばす。さっきチラッと見えた淡いクリーム色のレースのブラ。触ってみると、ここも温かく柔らかい。

「んっ」

「……笑美里、取るよ」

「……あっ」
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