クールな許嫁の甘い独り占め。
ヤバいな!大急ぎで帰宅して準備しないと!!
大志くんからLIMEで「夕飯食べて行ってもらうことにした!一緒に食べるはずだったらごめんね」とスタンプ付きで連絡が。
全然OK!!むしろ時間稼げて助かります!!
桃ちゃんにもアリバイ工作(?)に協力してもらい、帰宅した私はすぐに準備に取り掛かる。
ケーキ作りは初挑戦だし、蒼永にバレないように部屋の飾り付けもしないとだし。
ちなみにサプライズの計画は、0時ピッタリになったら蒼永を私の部屋に呼ぶ。
蒼永がドアを開けた瞬間、クラッカーとともにハッピーバースデー!!
だから飾り付けをするのも、一旦は私の部屋だけ。
いわばプチバースデーパーティー会場です!
蒼永、喜んでくれるといいな…!!
* * *
「ただいま」
「あっ、おかえり!」
「咲玖、帰ってたんだ」
「うん!桃ちゃんとごはん食べてきたよ!」
「…、なんかいい匂いしない?」
――ギクリ。
「えっ、そうかな!?新しいフレグランス買ってみたから!?」
「フレグランスの匂いっぽくないけど…」
「ああ蒼永!!お風呂沸いてるよ!先に入ったら!?」
「あ、うん」
危ない!!バレる!!
ケーキはオーブンの中に隠してあるというか、入れたままにしてあるので…何とかバレないようにしないと…!!
ちなみにコーヒーケーキを作ってみました。
蒼永は甘いもの嫌いじゃないけど、甘すぎるものは苦手なのでビターなケーキにしてみた。
全然味見とかする余裕なかったから、不安だけど…。