クールな許嫁の甘い独り占め。
…あれ、ここってうちの学校だよね…?
「ねー!あの人イケメンじゃない?」
「ほんとだ!しかもあの制服ってK高じゃん?」
「めっちゃ頭いいとこ!」
間違いなくうちの学校ですね…。
えーとえーと、冷静になろう。
今は放課後です。
私はこれから帰ろうとしてました。
蒼永はまだ部活です…。
なので、逃げます。
「おい、待てよ」
…捕まった…(超鈍足)。
「何逃げようとしてんだよ。逃がさねぇぞ」
「……」
昨日は、蒼永がいれば怖いことないって思ったけど…
やっぱり一人だと怖いっ!!
「〜…っ」
なんでいるの?
何しに来たの?
どうして私のことそこまで嫌うの?
聞きたいことはたくさんあるのに、喉につかえて言葉に出せない。
「おい、LIME教えろ」
「…え、」
私の返事を聞く前に、目黒くんは勝手にスマホを奪い取り、勝手に私のIDを抜き取る。
「登録した。絶対スルーするなよ」
「……」
……やっぱり、だめだ。
どうしても私は、この人が苦手。
「…どうしてほっといてくれないの?」
「あ?」
「私のこと嫌いなら、ほっといてくれたらいいのに…っ」