クールな許嫁の甘い独り占め。



今めっちゃキュンとした…っ。
めちゃめちゃ嬉しいよ〜〜!!


「なら急いで着替えてくるね!」
「じゃ、あっち行こ。使ってない教室あったから」


蒼永に言われるがまま、端っこの方にある空き教室に入る。ほとんどいらない椅子や机置き場になっていて、多分来る人はいない。


「えっ、蒼永も中入るの!?」
「だってこのカッコ、目立つじゃん。鍵閉めたら誰も入って来ないでしょ」
「じゃあ絶対見ないでね!!」
「はいはい」


私はカーテンの裏でひっそりと着替える。
紙袋から出した衣装を見て、びっくりした。

…あれ?なんか思ってた衣装と違うような…?

不思議に思いながら一応着替えてみるけど。

やっぱりこんな衣装知らないな!?
予定では羽つけて天使っぽい衣装のはずだったんだけど…確かにこれも白だけど…


「咲玖?着替えた?」

「あっ、えっと…」

「開けるよ?」

「まって…っ!!」


しかしシャっとカーテンを開けられてしまった。
思わず顔を隠してしまう。

だって、この格好って…


「咲玖…」


ウェディングドレスなんだもん……。

ミニ丈で純白のワンピースみたいな感じだけど、ちゃんと頭に付けるベールも入っていた。

絶対ウェディングドレスだよね?
紙袋ひっくり返したけど、天使の羽も輪っかもどこにもないし…!!


「恥ずかしいからあんまりみないで…っ」


< 159 / 197 >

この作品をシェア

pagetop