クールな許嫁の甘い独り占め。



びっくりした…。
蒼永はよく自分の誕生日忘れるけど、自分も忘れるとは思ってなかった…。


「ほんとは俺も日付変わると同時に祝いたかったのに、昨日すぐ寝るし」
「ウッ」
「なのに寝坊して今朝はバタバタだったし」
「す、すみません…」
「絶対忘れてるんだろうなとは思ったけど…」


いやほんと…アホすぎて何も言えませんね…。
早めに寝て早く行こう!と思ったのに、アラームかけ忘れて寝坊したとか、アホすぎますよね…。

誕生日とか、それどころじゃなかったよね…。


「とにかく、改めて16歳おめでとう」

「ありがとう…!開けてもいい?」

「うん」


とはいえ、やっぱりお祝いしてもらえるのはすごく嬉しい…!!

紙袋の中には小さめの箱が入っていて、中を開けたら真っ赤な口紅が入っていた。
しかもこのブランド、デパートでしか買えないやつ…!


「すっごくかわいい!」
「化粧品はよくわかんないから、選んでもらったやつだけど」
「すっごく嬉しいよ…!!」


しかも強い赤というより、ロゼっぽい赤で使いやすそう。
パッケージもおしゃれでかわいいし、これをわざわざ蒼永が行って買ってくれたんだと思ったら、めちゃめちゃ嬉しいな…。


「今付けてみてもいい?」
「うん」


付け心地はマットな感じだ…!
すごくかわいいのでは?

リップ引いただけで顔がドレスに追いついた気がするよ…!!


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