クールな許嫁の甘い独り占め。


デート当日!


「わ〜〜かわい〜〜!!」
「シンプルだけどラインストーンがキラキラしててかわいいでしょ?」
「うん!ありがとう永美里さん!」


蒼永のお母さん、永美里さんはネイリスト。
道場の一角でネイルサロンを開いている。門下生には女性も多いので、日々の爪のお手入れやオフの日のネイルアートをしてくれるんだ。


「咲玖ちゃん今日はとってもかわいいけど、蒼永とデートなの?」
「えっと…はい」
「うふふ。こんなにかわいい許嫁がいて蒼永は幸せね」


蒼永と付き合ったこと、永美里さんにはバレてる気がする…。


「髪型もメイクもとってもかわいい」
「ありがとう。この前永美里さんに教えてもらったやつ…」


元百貨店の美容部員だった永美里さんは、私にとってのかわいいの師匠。永美里さんにかわいいって言ってもらえたなら、今日は完璧だ!


「行ってきます!」
「楽しんでね」


今日は水族館に行くことになっていた。
家族同士で来たことはあるんだけど、久しぶりに行ってみたいなって。

待ち合わせ場所の水族館の目の前に着くと、


「ねぇ、あの人めっちゃカッコよくない?」
「ほんとだ〜。一人かな?声かけちゃう?」


明らかに蒼永のことが噂されてるし、周りの人にめちゃめちゃ見られてる…!!

え、てゆーかあれ…、蒼永ってあんなにカッコよかったっけ…?
そりゃ目立ちますよね…!?


「高校生かな?イケメン発見〜」
「年下趣味だっけ?でもあれは確かに超絶イケメンだね」


なんか年上の綺麗なお姉さんにまで見られてるし…!!


< 70 / 197 >

この作品をシェア

pagetop