心霊現象 研究同好会
「……それって、いったいどうやってるんですか?」
「んー? まずは目ぇ合わせるだろ? で、向こうが怒るようなことを考えながら「悔しかったら俺を呪ってみろよクズ」って挑発する。 そうすりゃ大抵はこっちに来るよ」
「うわぁ……メッチャ危ないことしてる……」
「ま、今まで大丈夫だったんだからこの先も大丈夫だろ。 なんか起きちまったら、その時はその時っつーことで」
「……本当に、現在進行形で無茶してますね」
智樹さんは私たちに向けて危ういと言ったけど、私から見れば智樹さんの方こそが危うい気がする……。
「……言っても無駄かもしれませんけど、あんまり無茶はしないでくださいね?」
「ふふっ、そうだな。 ギリギリを攻めながらなんとか生きてくよ。 さて、じゃあ今度こそ行くかー」
「あ、ですね。 結構長々と話しちゃったけど、もうみんなプレイホールに行ってるかな……。 智樹さん、急ぎましょうっ」
「おう」
食堂に繋がるドアを開け、駆け足で廊下に出る。
食堂にはもう誰も居ないし、廊下にももう誰も居ない。
時間自体はまだ間に合いそうだけど……急いだ方が良さそうだ。
と思い、更に走るスピードを速めようとした時、
「諏訪っ」
と、階段の方から声をかけられた。
見れば、そこには同じ班のメンバー全員が居た。
ちょうど階段を下りてくるところだったらしい。
倉本くんは、私が智樹さんと二人で居たことに驚いた顔をしている。
「なんで…呼ばれた他の人たちと一緒に手伝いか何かじゃなかったの? え、ていうか、二人で何か話したのか……?」
「あ……手伝いは手伝いだったけど、私だけ他の人とは違う手伝いをしてたの。 だから、話…も、したよ」