心霊現象 研究同好会
え、急に何?
まったく意味がわからないんだけど……。
ていうか、今までそんな素振りとか一切なかったのに突然 告白してくるって……不信感しかない。
「……急にどうしたの? 何か企んでる?」
「いいや? 諏訪のこと好きだなーって思ったから告白したんだよ」
「こんな、歩きながら? ムードも何もない状態で?」
「それが俺って感じじゃん? って、メッチャ疑った顔してるなぁ。 まぁでも、好きだなーって思ったのは ついさっきだから、俺自身もまだ半信半疑なところはあるんだけどね」
「えぇ……それでよく告白してきたね……」
「それもまた俺って感じがするだろー?」
いつもみたいに笑う如月くんは、歩き続けながら言葉を繋げていく。
「諏訪の過去を聞いて、周りの連中に心底ムカついて、「俺が一緒だったらよかったのに」って思ったんだ。 「そうすりゃ俺が守ったのに」って、そう思ったんだよ」
「……どっちかと言えば、怖がりの如月くんは私を避ける側のような気がするけどね」
「あー確かにガキの頃の俺だったらただただ怖がって諏訪のこと避けまくるかもなぁ。 じゃあ「今現在の俺の思考を持ったまま諏訪と同じ小中学校に居る」っつー設定でよろしく」
「設定って……」
「だって、今の俺は諏訪のこと避けないし。 これからだって絶対に避けないよ」
……それは、嬉しいことだけど……。
「……ごめん。 私、恋愛とかそういうのは…興味がないっていうか、したいとすら思ってないの。 多分、この先も同じ。 如月くんのことは友達としては好きだけど、本気の好きには……応えられないよ」
友人としては、もちろん好きだ。
良い仲間としてなら、ずっとずっとそばに居たい。
でも……恋愛は無理だ。
私には、応えられない……。