心霊現象 研究同好会


郁也先輩と梨乃先輩からは【 肝試し中にトラブルがあったって聞いたけど大丈夫? 】というような内容のメッセージが届いている。

多分、倉本くんが色々と伝えてくれたんだと思う。


本当はすぐに返信したいけど、さすがにまだ時間が早すぎる。

二人にはもう少し時間が経ってから返信しよう。 と思いながら、次に桜井先輩からのメッセージを開く。

先輩もまた【 散策中の話を聞いたよ。 大丈夫? 】という心配するメッセージだ。

だけどそれだけじゃなくて……。

そのメッセージの数時間前に、先輩は私に長文のメッセージを送ってきてたらしい。

それを、ゆっくりゆっくり読んでいく。



【 さっきは酷い態度を取ってごめん
 あんな風に感情をぶつけてしまったことはもちろん、
 突き放すように電話を切ったのも……凄く後悔してるんだ
 本当にごめん

 許して欲しい、なんて虫が良すぎるかもしれないけれど
 俺はこれから先も諏訪ちゃんと一緒に過ごしたい
 また一緒に色々なところに出かけて、一緒に笑い合いたい
 って思ってる

 もちろん、諏訪ちゃんが嫌じゃなければ。で大丈夫
 嫌なら嫌でいいんだ
 その時は「やっぱりダメだよなぁ」って思いながら
 一人でヘコみまくるだけだから

 って、そんなこと言ったら断りづらいか笑
 馬鹿な先輩でごめんな

 合宿中はあんまりスマホが使えないっていうのは
 わかってるから、返事はいつでも大丈夫
 自分の時間と、友達と過ごす時間を大切にね

 合宿が終わったら、二人で会いたいです 】



……二人で会いたい。

そう締め括られたメッセージを見つめながら、必死に必死に涙を堪える。


私も先輩に会いたい。

会って話がしたい。

そして伝えたい。 「私も先輩と一緒に居たいです」って。

軽率だった自分の行為を、そして心配をかけてしまったことをきちんと謝りたい。

許して欲しい、って思ってるのは私の方だよ……。


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