心霊現象 研究同好会
と言っても、ベッドでゴロゴロしてる人がほとんどだけどね。
スマホを使える貴重な時間だから、みんなそれぞれスマホを手に持って やりたいことをやってるみたい。
私も、郁也先輩と梨乃先輩に連絡しよう。
どちらにも【早朝にメッセしてごめんなさい】と添えて、そのあとは【全員無事で元気です】と知らせて、【早くみんなと会って喋りたいです】を結びにして送信した。
あとは……先輩のサイトを眺めながら過ごそうかな。
一気に三つ更新したって言ってたし、みんなで振り分けた写真がどう使われてるかも気になるしね。
タイトルは、【 M市の廃神社 】、【 笑う人形と泣く人形 】、【 無人駅で待つ男 】。
……なんか某アニメの次回予告みたい。 と思いながら、ふっと笑う。
この文章を書いてるのが郁也先輩で、総指揮を取ってるのが桜井先輩…なんだよね。
そう聞いたあとでも、やっぱりまだ信じられないなぁ……。
だって「ジェイド」の言い回しは独特だし、いつも面白い視点で物事を突き詰めていくから、読んでるこっちも自然と色々なことを考えるようになる。
郁也先輩でもなく、桜井先輩でもない。
まったく別の、もう一人の人物……それが「ジェイド」だ。
……今日の話も、本当に面白い。
夜中に更新されたはずなのに、もうそれぞれに多くのコメントが残されている。
凄いな……。
こんなに凄いことを、先輩たちがやっているんだ。
そして私はその先輩たちのお手伝いをしている。
と言っても、膨大な量の写真を見ていくだけだけど……。
それでも、大好きなサイトのお手伝いが出来るのはやっぱり誇らしく思う。
先輩たちが作り上げてきたもののクオリティを下げてしまわないよう、今後もしっかりお手伝いをしていこうっ。
と心の中で決意をして、一つずつ丁寧に読み込んでいく。
そうやって過ごすうちに時間はどんどん過ぎていき……──朝食を取るために食堂へと移動する時間になった。
スマホを触れるのも、ここまでだ。