心霊現象 研究同好会


うそっ!!

二人が同好会に……!?



「ほら、私たち秘密を共有する仲間じゃん?」



と、コソッと耳元で言われる。

秘密…それは私の力のことだ。



「同好会の先輩たちも秘密を知ってる仲間なんでしょ? だったらもう同好会に入って自由に色々話したいなーって思ったの」

「……うんっ、嬉しいっ。 大歓迎だよっ」

「よかった。 そ・れ・に、芽衣子の想い人がどんな先輩かも知りたいし?」


「お、想い人って……先輩はそういうのじゃないってばー……」

「ふふっ。 今はそういうことにしておくっ」



……もう。 違うのに……。

もちろん桜井先輩のことは好きだけど、恋愛の好きとは違う。 って自分でハッキリわかってる。

まぁ…単純に、恋愛の方の好きを知らないってだけだけど……。


桜井先輩と同じように梨乃先輩のことも好きだし、郁也先輩のことも好き。

それに、今は倉本くんに対しても同じような気持ちを持っている。

大切な友達で、仲間で、信頼できる人たち。

だから私はみんなのことが好きなんだ。



「……先に言っておくけど、桜井先輩は変人だからね?」

「へぇ? それはますます会ってみたいかも」

「ついでに言うと、同好会に居る時の倉本くんはキャラ変しててヤバいです」


「マジ? 同好会ヤバすぎじゃん、チョー楽しみなんですけどっ」



……すっかりノリノリで、むしろ余計に楽しみになったみたい。

まぁ……いっか。

もしも先輩や倉本くんのアホっぷりを見て心底引かれたとしても、それはそれで良い思い出になるはず……いや、ならないか……?


とにかく。

教室以外でも二人と一緒に居られるのは、凄く凄く嬉しいことだ。

「女子が増えたっ」って梨乃先輩も喜びそうだしね。



そのあと私と沙綾ちゃんは、他の人に聞こえないように気をつけながら同好会の話を続けた。

明るくて楽しい梨乃先輩、爽やかな笑顔が素敵な郁也先輩、そして幽霊大好きな変人の桜井先輩。

敬愛してる先輩たちのことを知ってもらえるのは嬉しいし、それを楽しそうに聞いてくれるのも嬉しい。


そうやって沙綾ちゃんと色々な話をしてるうちに、あっという間にバスは学校に到着した。


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