心霊現象 研究同好会
6 「特別」
【 諏訪 芽衣子side 】
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その後、宿泊施設で女性の遺体が見つかったという話は、その日の午後に学校のアプリ経由で保護者へと伝えられた。
それとほとんど同時に、どこから話が漏れたのかわからないけどネットニュースでもこの件は報じられて、SNSのトレンドを一気に賑わせた。
ただ、現場の状況から見て自殺もしくは事故…と思われるため、そこまで長く報道されることはないと思う。
それでもしばらくの間、学校は休校になるみたい。
そのことについて、今日の夜にさっそく学校で保護者説明会が開かれるらしい。
おじいちゃんとおばあちゃんは二人とも参加するらしいから、私は一人でお留守番。と思っていたんだけど……、
「芽衣子ー、夕食のおかず作りすぎちゃったから郁也くんのところにお裾分けしようと思うんだけど、ついでだからそのまま向こうで一緒に食べてきてくれる? もう郁也くんには連絡したし、オッケーも貰ってるからねー」
……というわけで、私の承諾も何もないまま郁也先輩の家でご飯を食べることが決定した。
渡されたのは三段の重箱で、中身は……唐揚げ、フライドポテト、エビフライ、アスパラのベーコン巻き、煮物、ブロッコリーと茹で卵のサラダ…などなど。
まるで運動会の時に持っていくようなご馳走だ。
「……これって、二人じゃ多くない?」
「もう一人居るからこれでいいのよ。 あら、でもおかずばっかりでご飯ものを入れるのを忘れちゃったわ。むしろ食べ盛りの男の子には足りないかもしれないわね」
「え……もう一人?」
「同好会の会長さん。 えーと健吾くんって言ったかな? 実はね、学校に芽衣子を迎えに行く前、うちに挨拶に来たのよ。 「同好会の入会を認めてくださってありがとうございます」って」