心霊現象 研究同好会
それぞれのコップにジュースを注ぎ、笑顔で乾杯する。
そしてそれぞれが料理を取り分け、和やかなムードで食べ進め……料理もほとんど無くなってきた頃に桜井先輩自らがサイトのことを話し始めた。
それを聞いた智樹さんの第一声が、
「マジかよっ!?」
で、その次が、
「お前の方こそヤベー秘密を抱えてるくせに、なんで昨日は俺ばっか責められたんだよっ!!」
……だった。
で す よ ね ー。
智樹さんの体質のことと同じくらいに、桜井先輩がサイトの管理人ジェイドであるということは物凄い秘密だと思う。
むしろ、影響力があるサイトの管理人だったって方がヤバい秘密かも……?
「ちなみにここ最近の文章は神代大先生にお願いしております」
「どうも、ジェイド二号です」
「そして写真の選定などは諏訪ちゃん他 同好会のメンバーにお願いしております」
ジェイド三号です。とか挨拶した方がいいんだろうか?
なんて一瞬思ったけど、それよりも先に紗良さんが言葉を発した。
「なんてことっ!! 彼の御方がこんな身近にいらっしゃったなんてっ!!」
……あ、この流れ知ってる。
「初期の頃からのファンですっ!! 大大大好きですっ!!」
うわぁ……やっぱり倉本くんと同じだー……。
紗良さんは、倉本くんに負けず劣らずの熱烈なファンだったみたい。
「あぁ私ってばジェイド様になんて仕打ちをっ……!! ごめんなさい桜井くんっ!! いいえジェイド様っ!! どうか私をお許しくださいっ……!!」
「うわぁ……前とは別の意味で怖ぇ……」
「私の身をあなたに捧げますっ!! あなたの為に身を尽くしますので、どうかっ……!!!!」
桜井先輩の前に跪いて懺悔し、懇願する紗良さん。
それを見た桜井先輩は、アワアワとうろたえ始めた。