心霊現象 研究同好会
「……まぁ、うん。 今はこれでいいや。 焦って告白してもきっとギクシャクしちゃうだけだろうし、今はただ意識してもらえるように頑張っていく。 うん、そうしよう」
「とか言ってるうちに、別の男に掻っ攫われたりして?」
「お前……嫌なこと言うねぇ……」
でも、無くはない話なんだよなぁ。
新しく同好会に入る一年生たち、四人中二人は男子だし。
そのどっちか、あるいはどっちもが諏訪ちゃんに好意を持ってるかもしれない。
……ん? 待てよ?
もしかしてその二人だけじゃなくて倉本もライバルの可能性がある…か?
合宿中 諏訪ちゃんと同じ班だったということは、その分 接する機会も多くなる…ってことだ。
つーことは、俺の知らぬ間にすでにラブな出来事が起きていたかも……!?
「……なぁ神代、「良い先輩」で止まってる俺ってさ、実は他の男よりも不利だったりする?」
「と思います。 学校だと話す機会は放課後くらいしかないですし」
「……オーケーわかった、週末の旅行を再開させる。 そうすりゃ一緒に行動する時間が増えて、その分 俺のこと意識してもらえるっ…と思うっ……!!」
「同好会の活動だと一年の男子たちも参加すると思うので、敵に塩を送ることにならなきゃいいですけど」
「うっ……お前はほんと、嫌なこと言うなぁ……」
「本当のことを言ってるだけですよ。 というか、意識してもらいたいなら同好会の活動以外で頑張るべきだと思いますけどね」